2015年8月27日木曜日

クラウドによってもたらされる3つの価値





■情報システム部門 : TCOの削減

ビジネスのグローバル化やデジタル化が、求められる時代になり、ITへの要求も増え続けています。しかし、IT予算が伸びる見通しはなく、TCOの増加が重くのしかかっている情報システム部門にとって、TCOの削減は、予算面でのメリットを享受できます。

■経営者 : バランスシートの改善

パブリック・クラウドであれば、システム資産を増やすことなく経費として処理できます。また、プライベート・クラウドであれば、システムの利用効率が高まり、少ない資産ですみますから、ROA (総資産利益率)やROI(投資収益率)などの経営効率の改善に寄与します。

■ユーザー : 柔軟性の向上

ビジネスの不確実性の増大は、システムの機能や構成をあらかじめ決めることを難しくしています。その一方で、一旦決まれば、即応が求められ、変更にも俊敏に対応しなければならなりません。クラウドは、システム資源や業務機能を必要な時に必要なだけ利用でき、費用も使っただけ支払うことで対応でき、必要なくなれば、いつでも辞めることができるので、システムを購入し資産として所有しなければならない従来のやり方に比べ、初期投資リスクは少なく変化への対応も柔軟になります。

残念ながら、クラウドを使うだけでこのような価値を引き出せる訳ではありません。開発や運用のやり方も「所有」を前提とする手法をそのまま使っていては、難しいでしょう。例えば、性能を十分に出せなかったり、使用料金が嵩んでしまったりと、いったことになりかねません。また、従量課金になりますから、予算の取り方も変わります。

クラウドを使用すること言うことは、クラウドについての理解を十分に深め、確固たる決心と信念、工夫によって、その価値を引き出す努力が必要になるのです。



『いまいちどクラウドとは・・・』

クラウドがもたらす本当の変化は、システム資源を調達する手段が変わることだけではありません。もっと本質的な変化が起きつつあるのです。

 


システム資源は、「所有」から「使用」へと変わり、ユーザーは、PCだけではなく、スマートフォンやタブレットなどのスマート・デバイスを使い始めています。これらのデバイスは、常時接続が当たり前で、埋め込まれた多くのセンサーやGPSが、24時間365日、ユーザーの活動データを収集し、リアルタイムでクラウドに送り出し、一体となって様々なサービスを提供してくれます。
 
さらに、私たちが日常使う様々なモノにセンサーや通信機能が埋め込まれるようになります。例えば、自動車に組み込まれたセンサーやGPSのデータと、道路に設置されたセンサーや自動運転機能を組み合わせれば、渋滞を回避し、燃費の向上や時間短縮、事故の低減などに効果を上げてくれるでしょう。また、住宅設備や家電製品と組合せれば、省エネや快適な生活に役立ちます。さらには、ウエアラブルと呼ばれる身体に密着させるデバイスを使えば、身体の活動量や生体情報を収集し、予防診断や食生活のアドバイスなど、健康維持に貢献してくれるかもしれません。

このように見ていくと、クラウドは、単にシステム資源の調達手段が「所有」から「使用」に変わっただけではなく、モノやコト(個人の行動や社会的な活動)の情報とクラウドが、様々な"つながり"を持ち、一体になって機能するビジネスや生活の新しい基盤が誕生したと言えるでしょう。すなわち、「リアルとネットの融合と日常化」という、新しいバラダイムが出現したのです。これこそが、クラウドのもたらした本質的変化なのです。

                                         Kumagai
 
来月9月に 事務所移転いたします。
詳細は別途お知らせさせていただきます。

機材変更があったようで乗ってみたらシートがFシートでした!
乗り心地サイコーでした。ただしずっとパソコンに向かってましたが・・・。