2018年6月11日月曜日

第27回 Japan IT Week 春


先月5月9日~11日に ビックサイトで行われた『第27回Japan IT Week春』 クラウドコンピューティングEXPOが開催されました。
当事業部からEXPOを見学した感想を掲載します。

●吉川:新製品の情報収集
➀ADMS/ジインズ
某役場提案用のAD連携ソフトの内容の確認。
特長として、タイマー機能がある事で、あらかじめADの内容(所属や権限、使用可能システム等)の設定ができるので、人事異動の前日に一斉に作業をする必要が無くなる。人事異動当日はターマーにより自動的に切り替わる。導入は自治体等、ユーザー数と使用システムが多くく人事異動が必ず発生する顧客が多いとの事。自治体や団体等、ユーザー数が多く、人事異動等AD更新が発生する顧客への新たな商材として紹介してみてもおもしろいのではないかと思う。
➁AI関連
チャットポットの出店が多い印象
ユーザー数が多い顧客へのヘルプデスク対応等、活用方法によっては新たな提案が可能なできるのではないかと思う。
③Ericom Shield/アシスト
インターネット分離のシステム
dmz内のリモートブラウザ環境で仮想コンテナを構築しインターネットサイトを無害化し配信。
無害化ソフト(votiro)とのシームレスな連携等、導入当初より機能が進んできている。新たな製品も出展されており数年後のリプレース時期に提案可能なように情報収集が今後も必要と思われる。

●佐藤:
まず、ITの仕事をしていく上での見聞が広がり、現在の営業活動の武器となる知識が得られたことは大きな成果でした。
当初はセキュリティを意識しておりましたが実はその他の展示の方が興味をそそり、かつ実用的な商材やシステムが多数あり、非常にためになると同時に今後のビジネス展開に おいても重要なヒントとなり得ると思いましたので、その中でも主観ではありますが印象的な商材、システムを下記に挙げていきたいと思います。
①株式会社ソリトンシステムズ
PCでの顔認証のデモを実際行いその処理速度やセキュリティレベルを体感。メリットはPC起動の際のID・PASSの入力を省略できることでの時短とセキュリティの簡素化。デメリットは双子など極端に相似している顔だと認証してしまうことやマスクなど顔を大きく覆っているものは認証しないので、解決策としてはID・PASSを併用する
ことになるということ。
②株式会社イメージャー
米国のHoneywell社(代表的には住宅用のサーモスタット、自動車のターボチャージャーなどを製造する多国籍企業)の技術でバーコードリーダーを一般的なカメラを使って読み取る機能。複数のバーコードを一斉に読み取ることや消えかかっている不鮮明な バーコード(程度はあるが)なども読み取り可能。高速に回る試験管などを連射のような形で連続的に読み取ることもできる。また ドローンなどのカメラによって高く積まれたものを読み取るなど今まで手作業により手間がかかったものなどを現代の機器等を 組み合わせ応用することによって作業が効率化できそうな感じではある。
③株式会社ラクス
SuicaやPASMOなどのIDカードをカードリーダーへかざすだけで交通履歴や料金をPCへ読み込むことができるので経費精算の手間がかなり省ける。私用で利用したものについてはレ点チェックで外すなどの対応も可能。デメリットは車移動が多い地方の 場合には需要が少ないということ。ただ自分の経験的な点で言えば盛岡駅はIDカードの対応がまだできておらず今回のセミナーについての交通履歴が出せなかったので経費精算の際には料金を全てネットで調べることになり、また領収書代わりの交通履歴が 添付できないということもありましたが、そういった問題が上記システムによって解消されると思いました。
④株式会社ビズオーシャン
 音声AIチャットボットSPALOを活用してLINEやGoogle hangout chat等のチャットツールから、商談報告書を会話形式で作成できる音声AIチャットボット。利用例と しては営業マンの日報・商談報告書の作成や社内外の会議のサマリ作成などです。具体例として営業マンの日報がおざなりになり報告の質が低下することでナレッジが溜まらない、会議の議事録作成が負担となっており提出も遅くなっているうえに作業が形骸化してしまい誰も見ていないということがSPALOを活用することで作成方法が会話形式またはチャット形式になりまた報告もスマホやタブレットなどでもできるので感覚的に作業が容易になるうえに相乗効果として報告の質が向上し(良い可能性として)ナレッジの吸い取りも改善できるという点です。

●関口:
➀クラウドコンピューティング
「グループウェアのデスクネッツNEO、キントーン」
業務アプリ開発ツールが搭載され、ユーザーの業務に合わせてカスタマイズできる幅が広がっていると思いました。
これを活用することで運用期間に関係なくその都度専用システムを構築することができ、業務の効率化に繋がると思いました。
「使えるネットのクラウドバックアップ、ファイル共有」
比較的安価にBCP対策をしたい顧客や、社内社外で安全にファイルを共有したい顧客向けに提供することが可能なのではと思います。
「iTutor」
マニュアル作成ツール。パソコン上の操作を1度行うだけで、その動画を用途に応じて加工し、マニュアルやチュートリアルに活用することが出来るので、新入社員への操作指導などに有効。また動画だけでなくWordやExcelにもエクスポート出来るので資料としても応用できるので、作業効率化が見込めると思いました。
「セミナー」
クラウドネイティブが進み、企業にはスピードが重要視される時代になってきたが、クラウドネイティブなシステムを実現する上での富士通の取り組みやサービスが紹介されました。
一般的なクラウドサービスは利用者の責任に任されているが、富士通のK5ではお客様に寄り添うクラウドを目指しており3つのこだわりがあるようです。
1つ目が「システム運用」。従来は計画的な保守停止は通知しなかったが、お客様に通知して日程を調整するなど、システム運用をコントロールする。
2つ目は「オープン性」。独自技術のクラウドサービスではなく、OSSのOpenStackなどオープン技術で提供することで、より自由なサービスになる。
3つ目は「PaaS」の提供。PaaSにより、柔軟性、効率性、持続可能性を一つにしたクラウドサービスの提供が可能。例として、スモールスタートからその都度拡張するためには、インフラとアプリケーションの自動スケール、仮想マシンを瞬時に立ち上げられるコンテナ技術、初期投資を抑えるサーバレスアーキテクチャのFaaSという技術が必要とのこと。さらに短期サイクルでの拡張を可能にするアジャイル開発、部品を組み立てるマッシュアップ技術とAPI、ユーザーエクスペリエンスやデザインでのアプローチなどが必要になる。
富士通では、FaaSでスモールスタートし、そこからサービスが広がればコンテナ技術で拡張。アプリケーションは堅牢なプラットフォームで動作するようにつないでいくという仕組みを採用したという内容でした。
➁情報セキュリティ
「AppGuard」
これまでのエンドポイントセキュリティの検知技術型(定義ファイル、機械学習、レピュテーション、ホワイトリストなど)とは違い、信頼されてるものから信頼されてないもの全てのアプリケーション起動時にコンテナ化しプロセスを隔離することで動作範囲を限定し、不正な動作を遮断するそうです。なので定義ファイルの更新などが必要なく未知や既知に関係なくランサムウェアやゼロデイ攻撃を防ぐことが出来るのが大きな特徴のようです。
「SecureDoc」
ハードディスク暗号化ソリューション。運用形態がオンライン、オフライン、スタンドアロンの3形態でお客様のニーズに合わせた導入が可能。またCPU負荷が軽く操作性への影響が少ないのが特徴のようです。機能としてはディスク全体を自動で暗号化するので暗号化忘れを防ぐ、独自のプリブート認証機能でパスワードがクラックされるのを防ぐ、外部デバイスの暗号化・制御が可能なのでデータの持ち出しも防ぐこともできそうです。
③モバイル活用
「HoneyWell」
スマホのカメラや無線カメラなどからバーコードを読み取ることが出来るソリューション。大きな特徴としてはカメラに写してからの読み取り速度が早く、回転しているいくつもの試験管のバーコードを瞬時に読み取ることが可能のようです。なのでドローンなどを使うことで倉庫内の商品の在庫管理などの業務の負荷軽減や自動化といった使い方が出来るのではないでしょうか。

④ビックデータ活用
「DataSpider」
異なるシステムのデータやアプリケーションをノンプログラミングでつなぐことができるデータ連携ツール。データの入出力や変換や加工に必要な処理もアイコンのドラッグ&ドロップだけで連携させることができるのでプログラミングと比較し大幅に開発・運用コストを削減することが可能。スケジュール、ファイル、データベース、HTTPなど様々なタイミングでデータ連携処理を自動化でき、作業効率の向上や人為的なミスを防ぐことができそうです。
⑤AI・業務自動化
「SPALO」
AIチャットボット。LINEから話しかけるだけでExcelファイルを作成し、保存・送信することができ、モバイルでの書類作成がすばやく簡単にできるので様々な隙間時間を使い作業効率化を図ることができるようです。
「WinActor」
業務内容や利用するアプリケーションを問わずパソコン上の様々な作業を自動で代替し業務を遂行するRPAソリューション。RPAでは主に情報が電子化されているもの、定常的に発生するもの、処理方針や判断ルールが明確なもの、といった業務に有効に働くそうです。WinActorはWindows端末上のアプリケーションの操作を学習し、自動実行するのでIT部門でないユーザーでも簡単に自動化が可能なので運用負荷も重くないようです。インプットデータを作るところから、システムへのデータ登録までの一連の業務を一貫して自動化することも、途中でユーザーの判断を介入させることも可能のようです。生産性の向上だけでなく、転記・集計などでの作業ミスも防止できるので、より人のやるべきこと、機械のやるべきことが分かれてくると思いました。

いかがでしょう。当事業部営業チームの3名のレポートです。
私の方では報告を修正せず掲載しました。
それぞれ違った見方と感じ方があったようです。今後お客様への提案に良い影響があるものと思っています。

                       
                                                                                               Kumagai

2018年4月22日日曜日

期待の新人くん


当事業部期待の新人に以下の質問をしてみました。

以下の1~3の質問を考えてください。
1.   これからITに関わる仕事をすることになります。あなたが関わるITは、私たちの社会やビジネスに、どのような価値をもたらすのでしょうか。効率化やコストの削減、利便性の向上といった価値以外にどのような価値があるのかを、事例を交えて説明してください。

  回答・・・
  ITに関わる仕事内容は大きく分類すると、インターネット業界関連の端末などのハードウエア設計、アプリケーションなどのソフトウエア開発、WEBサイト制作やアプリケーション開発、ネットを利用するのに必須のプロバイダ、光ファイバーなどの回線などを提供する企業に分類されます。私はこれらのことはそこまで詳しくはありませんが学校で一通り勉強してきました。私はアプリケーションなどのソフトウエア開発に関わる仕事を目指していたので、アプリケーションの授業を一番に取り組んでいました。アプリを使えば業務の効率化や、コストの削減など様々な機能を作り方次第で応用できると考えたからです。実際にアプリケーション開発だけのことではありませんが、そもそもIT事態が誰にでも関わる社会になっています。ここまでITが浸透した社会には、ITの存在が価値になると思います。




2.   クラウドや自動化、人工知能の普及は、人間が手間をかけなければできなかった仕事や、人間にしかできないと考えられてきた仕事を機械に置き換えてゆきます。それはITに関わる仕事でも同じです。そんな時代に、これからかかわるITビジネスで、あなたは、どのような役割やスキルを求められるのでしょうか。あなたの考えを文章にまとめてください。

  回答・・・
    私の考えでは、今のITビジネスの技術は、ほぼ固定されてきていると思います。スマートフォンや人工知能などの商品や技術は、初めて世間に発表した時は、今までなかったものとして注目され、他の企業も同じようなものを作成し、少し形を変えて今までなかったものとして発表していました。しかし最近は、ニュースなどを見てもあの時のように次々と新技術や新商品が発表されることはほとんどなく、改良したという方が多くなりました。言い方が悪いかもしれませんがアイデアが出尽くした感が否めません。世間や企業から新しく注目されるような技術を作成するのは今の時代ではハードルが高く感じます。新しい商品や技術を作成するのは会社として目標にすべき内容ですが、私は今ある技術を向上させ、従来の技術をほかに負けない新しい技術に改良するのが必要になると思います。




3.   ITは日々進化し、ビジネスにおける役割や影響の範囲も変わり続けています。いまの正解は必ずしも明日の正解ではなく、常に新しい正解が産み出されてゆきます。そんな変化の激しいIT業界の中で仕事をするためには、ITのいまを知るだけでは不十分で、常に時代の変化を先読みする能力が求められます。このような能力を育て、磨いてゆくためには、何をすればいいのでしょうか。いまの自分にできるかどうかは別にして、自分の「あるべき姿」を考え、文章にして説明してください。

  回答・・・
   先読みする能力を身に着けるには、今の業界の状況を把握することはもちろんですが、過去の時代の変化も学習する必要があります。ただ予測するのではなく、過去の事例と今の状況を照らし合わせながら考えなければ時代の先読みは難しいと思います。また、先を読んだ上でどう動くかも重要になります。もし、業界の流れを予測できたとしても技術が追い付いてなければ意味がありません。どんな状況においても、それに伴う技術を身に着けていれば、無駄だと思っていた知識も役に立つかもしれません。


   
  どうですか?
  よく考えて回答してくれました。
  考えることが大切で、その答えに向かってそのように自分を鼓舞していくか・・・
  初心を忘れずに励んでほしいと思います。

                                Kumagai
      
上空から撮影した岩手山
いわて花巻空港 → 新千歳空港

石割桜



   
近所の中津川河原
            





2018年3月10日土曜日

IT活用で「働き方改革」を・・・


「働き方改革」というワードが、どんどん浸透してきました。

昨年、当事業部は5月にこのワードをテーマにしたセミナーを開催させていただきました。
まだまだなんのことやらというタイミングでありましたが、多くの皆様にご紹介できたことは有意義であったと思っております。

いわゆる「働き方改革」の実現には、社員一人一人が効率よく働き、成果を最大化できる環境を整える必要がある。IT活用とオフィス空間づくりによる環境整備に焦点を当て、今すぐに取り組める「働き方改革」をご紹介しました。

企業にとっては、「働き方改革」というより「働かせ方改革」という感じではないでしょうか?
頼りになる社員に、もっと効率良く働いてもらうこと、いつでもどこでもってところでしょうね。
仕事の平準化とか、助け合う環境とかというのはなかなか・・・。
ITソリューションで、この課題にとりくみましょう!

6月8日(金) 今年もおの話題をテーマにセミナーを開催いたします。
詳細は、決まり次第ご通知させていただきます。
場所は、いつものマリオスの181会議室です。
皆様の力になれるような内容で行います。

よろしくお願いいたします。


                                                                                       Ken Kumagai



2018年1月8日月曜日

さらなるチャレンジの年を迎えて

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。

                    クラウドソリューション事業部
                             事業部一同




当事業部も、5年目を迎える年となりました。
今期も今月で決算です。
お陰様で、今期においては前期と比較し増収増益となりました。
売上も目標以上の2億円を達成し、会社に対し大きく貢献できました。
得意とする仮想技術を、多くのお客様にご採用いただきIT投資対効果のご支援をできた
ことと思っております。
また、この実績をあらたな提案としてご提供させていただくように精進してまいります。
新たなお客様への提案も強化すべく、体制を整えます。
春には、新たなスタッフを迎えます。
将来大きな力となってくれることを期待しております。



                                                                                       
                                                                                             Ken Kumagai

2017年12月3日日曜日

ITを理解する上での豆知識

ITトレンドを理解する上で、「ムーアの法則」と「メトカーフの法則」は、理解しておくといいでしょう。ともに経験則ではありますが、ITの進化を説明する法則として、広く知られています。

ムーアの法則
インテルの創業者、ゴードン・ムーア氏は、1965年に「半導体の集積密度は18~24ヶ月で倍増する」という法則を提唱しました。ただ、ムーアの法則は半導体の微細加工技術の発展を根拠としているため、微細化が原子レベルにまで到達してしまうと通用しなくなるとも言われていますし、もはやそれが現実になろうとしています。しかし、「集積密度」を「性能向上」に置き換えて考えると、設計手法や実装技術の革新も相まって、この法則は、まだこれからも通用するとの考えもあるようです。
ただ、このような取り組みもやがては限界に達することは避けられません。一方で、モバイルやIoTの普及、あるいはAIの進化と共によりデータ処理の需要は急速に拡大しています。そこで、ムーアの法則に縛られない新しいコンピュータ・アーキテクチャとして、量子コンピュータへの期待が高まっています。

メトカーフの法則
イーサネット発明したロバート・メトカーフ氏は、1995年に「通信ネットワークの価値は、接続するシステムの数の二乗に比例する」という法則を提唱しました。
彼がこの法則を提唱したのは、ネットワークが、まだデスクトップ・コンピューターやファックス、固定電話機などで構成されていた時代でした。しかし、いまでは、インターネットの普及により、数十億のデバイスがネットワークにつながっています。また、モバイルやIoTの普及は、この勢いを加速しています。
これに伴い、ネットワークの価値は、これまでにも増して飛躍的に高まり、ビジネスや社会のなくてはならないインフラとしての役割を担っているのです。

当事業部にNEW STAFFが入りました。
営業チームに配属された 佐藤 亮 くんです。
年齢は40歳で、金融関連を経験してきた有望STAFFです。
お客様のIT推進にアドバイザーとして活躍してくれることを期待しております。


                                    Kumagai



2017年10月21日土曜日

『 BYOD 』

企業ITのトレンドとして「BYOD(Bring Your Own Device)」というキーワードが注目を集めるようになって久しいです。BYODは、その言葉のとおり、従業員が個人で所有しているPCやスマートデバイスを業務で使うことを意味しています。特に近年のiPhoneやiPad、Androidデバイスといったスマートデバイスの急速な普及と合わせてクローズアップされるようになりましたが、本来はノートPCを含む私物の端末を、職場や外出先で業務利用することも含めて考え出されたコンセプトです。
私が、このワードを提案書で使用したのは7年前くらいでしょうか・・・。スマホ化がすすみ、タブレットを持つようになったころでした。

従来、従業員が業務のために使うデバイスは、会社によって支給されるのが一般的でした。最近では会社で支給されるものよりも、個人が私物として所有しているもののほうが、処理速度や使い勝手の面で優れているといった逆転が常態化しています。私物に劣る機器で業務を強要される従業員は面白くない。高性能で使い慣れた私物デバイスを使いたいと熱望するのは必然です。そこで、従業員の生産性向上に端末導入コストの削減といった観点も加わり、従業員が持つ私物のデバイスを、事務作業やコミュニケーションを含む業務に利用することを許可しようといった考え方が出てきたりしてます。
 もちろん、こうしたBYODにおいては、情報セキュリティ面でのリスクが増大しないように、企業には適切な対応を行うことが求められます。どのようなアプリケーションがインストールされているかや、端末自体の管理状況が不明な私物デバイスを、制限なく社内ネットワークに接続させ、業務に利用させることは、ネットワークセキュリティ、情報セキュリティ上の大きな問題となります。BYODの導入と運用にあたっては、社内制度の整備や技術面での対応が必須です。
一方で、セキュリティ上のリスクをとることを嫌う場合や、環境を整備するためのリソースがないといった理由から「我が社では、BYODを認めない」という方針を出す企業が多くあります。しかし、そう宣言することによって、現状のシステム運用ポリシーを見直す必要もなくなると考えているとすれば、それは大きな「ワナ」にはまっていることにならないでしょうか。
 「BYODを認めない」という会社の方針を周知することは重要です。しかし、その瞬間からオフィスに持ち込まれる私物デバイスが消え去ると錯覚してはならない。認めないのであれば、(不本意なデバイスの使用を強要されている)社員が私物のPCやスマートフォンを、業務に関係する社内のシステムリソースに「接続できない」ようにする技術的対応を行っておく必要があります。ここで、もし、現状でネットワークやシステムへの接続を許可するための仕組みが、単なる「ID/パスワード」の組み合わせによる認証だけしか用意されていないのであれば、それは実質的に意味を成していない。急ぎ対策をとられた方が良くはないでしょうか。
 ID/パスワードの組み合わせによる認証は、その組み合わせを「知っている人」を認証する仕組みであり、「社員」と「第三者」を区別するには有効です。しかし、今回の対象は「社員の私物デバイス」です。もし、ID/パスワード認証だけしか実施されていなければ、従業員は私物のPCやスマートデバイスを社内のLANポートやアクセスポイントにつなぐことさえできれば、その後は支給デバイスを使うのと全く同様に、業務に使ってしまうことができます。社員の期待に反して「BYODを認めない」というポリシーを徹底するのであれば、デジタル証明書やMACアドレス認証といった他の技術を併用して、許可された「デバイス」だけを認証する仕組みを用意しておく必要があります。
特に近年のスマートデバイスの普及に合わせて、従業員による「勝手BYOD」、または「シャドーIT」とばれる状況は増加する傾向にあるようです。
 「普段使っているスマホでメールやスケジュールを確認したい」といった悪意のない動機から、私用デバイスを社内のシステムに接続し、業務に関わるデータをダウンロードするといったケースもあります。
 こうしたケースに対し、特に社内での規定を設けずにBYODを「黙認」している企業もあるようです。しかし、これもガバナンス上は問題があると言わざるを得ないのでは。
 従業員が私物デバイスにダウンロードしたデータが、顧客の個人情報に関するものだったり、業務上の機密事項にあたるものだった場合はどうだろう。万が一、従業員が不注意からデバイスを紛失してしまったり、情報漏えいなどの事故が起こってしまったりした場合、BYODを「黙認」している状態では、適切な事後処理や事故経緯の把握は難しい。企業として責任のある対応を怠り、従業員を守ることができない状況を放置していたのであれば、ガバナンス上の責任を追及されても仕方がないと言えます。
 つまり、現状ではBYODを「やる」「やらない」に関わらず、社会的なIT環境の変化に合わせた適切な技術的対応と、BYODの潮流を踏まえたポリシーの策定に「すべてのITを利用している企業」が取り組まなければいけない状況にあるということになります。
では「まだ十分なBYODへの対策を行えていない」という企業は、どこから取り組みを始めるべきでしょうか。一般的に、こうしたITセキュリティへの対策を行う場合は「現状の把握」「リスクの査定」「あるべき姿の設定」「現状とあるべき姿の乖離の分析」「具体的な対策の立案と実行」といったステップで作業を進めると良いとされています。
 その際大切なことは、このステップを1回で終わらせず、立てた対策がきちんと実施されているか、対策の前提になった環境は変化していないかといった観点から運用を見直し、改善を繰り返していくことでしょう。
 いずれにせよ最初に必要となるのは、「現状の把握」です。スマートフォンや私物PCの社内利用に関しては、従業員への聞き取り調査などから、現状や要望を吸い上げることができる。あわせて、デバイスにIPアドレスを割り当てるDHCPサーバやWebアプリケーションサーバにアクセスしてきた端末のユーザーエージェント情報などをログで確認することで、社内における私物デバイス利用の「実態」を、かなり正確に把握することができるはずです。
 前節で触れたとおり、もはやBYODを認めるか認めないかについて「これから企業としての方針を検討していきます」と言っていられる猶予はありません。まずは、早急に現状を把握し、その結果をもとに「具体的な対策の実施」へと進めていかねばならない状況にあることを認識すべきでしょう。


当事業部は、そのお手伝いをしっかりおこないます。

                                        Kumagai

2017年9月21日木曜日

ソリューションの原点は「何ができるか」ではなく「何をすべきか」を考えること

なかなか掲載するのにお時間をいただいてしまっております。
さてまたITソリューション塾からの引用です。
我々がお客さまに提案するにあたり、考えることであります。

「どうすべきか、手詰まりです。情報システムの必要性に疑問をもたれているわけではありません。ただ、なぜこんなに費用がかかるのか、なぜこのシステムが必要なのかと、これまでにも増して、その説明が求められています。我々の存在価値さえ問われている有様です。」

「何ができるだろうか?」と考えてしまいがちだ。しかし、それでは相手の問いかけに応えることはできない。自分にできることには限界があるからだ。その範囲の中で答えを出したとしても、それが本当に相手の悩みを解決する最善の策とは云えない。

こう考えてみてはどうだろう。
「何をすべきだろうか?」と。自分たちにできるかどうかにかかわらず、何をすればこの問題に対処できるかだ。
ソリューションの本質は、「どのような手段で実現するか」ではない。「どうなりたいか」のあるべき姿を実現することだ。それを実現する最善の策は必ずしも自分だけでできるとは限らない。
相手の求めるソリューションとはあるべき姿を実現することであり、私たちにできることをして欲しいわけではない。
「何をすべきだろうか?」この言葉を自分に問いかけてみる。そして、お客さまと一緒になって考えてみる。現状のしがらみや様々な"常識"を排し、あるべき姿を明確にし、そこに至る最善の策を考えてみる。
自分にはできないことが明確になるだろう。ならば、それをどうすればできるようになるのか。他者と協力する。相手の仕事のやり方を変えてもらう。自社に扱いのない製品を利用する。
「何をすべきだろうか?」を考えれば、「自分たちにできないこと」を明らかになる。そして、できないことをできるようにするための手段を考える。そこに自分たちのできることを組み合わせる。それが、ソリューション・ビジネスの本質だ。
もし、自分が相手の状況に置かれたなら、どのような行動をすることが、最善の策であり、「あるべき姿」なのか。相手の立場に立つとはこのような意味だろう。決して、相手と同じことを考え、行動することではない。相手の置かれた状況に我が身を置いて、「あるべき姿」を描き、自分ならどう行動するかを考えることだ。相手と違う答えを出したとしても、それは相手の気付きになるだろう。

例えば、経営者から「メインフレームを撤廃できないか」と言われている。しかし、単にメインフレームを撤廃し、業務ロジックはそのままに他のサーバーに置き換えたとしても何ら付加価値も生みださない。その一方で、膨大な移行費用がかかり、新たな経験のないシステム環境で、道のリスクを抱え込み、システムの安定稼働も容易には達成できないかもしれない。
「メインフレームの撤廃」は手段である。その手段を使って実現したい「あるべき姿」はコストの削減である。ならば、メインフレームを塩漬けしてコストを下げる方法を考えてみてはどうだろう。私ならそうすると伝えた。そして、いろいろと対策を検討した結果、メインフレームに関わる年間予算を半減することに成功した。
「あるべき姿」を何にするかを定めるためには、「何ができるか」ではなく、「何をすべきか」を明確にすることだ。そのためには、多くの選択肢を持つことだ。それは、その分野での体系的な知識を持つと言うことでもある。そうすれば、「あるべき姿」の選択肢も増える。
 「何ができるか」ではなく「何をすべきか」を考える。そう考えるところに、ソリューション・ビジネスの原点があるのではないだろうか。

いかがでしょうか?
この点を、しっかりとうけとめ皆さまにソリューションを展開させていただきたいと考えております。

Kumagai